ひろ子先生のちょっとブレイク
レッスン9
新人教育に頭を抱えている先輩スタッフさんへ
いよいよ夏本番で暑い毎日ですね。お元気でお過ごしでしょうか?
夏はエアコンで体が冷えて体調を崩しやすいです。健康のためにゆっくり入浴したり、体を動かしたりして、汗を流しましょう。
くれぐれも健康には気をつけてお過ごしくださいね。
さて、今回は「後輩指導のお悩み」のメッセージがありましたので、新人教育で頭を抱えている先輩スタッフさん向けに書こうと思います。
動物病院では忙しい繁忙期が過ぎて、新人さんが少しずつ仕事にも慣れてくる夏のこの時期。
よく耳にするのが、以下のような内容です。
「何度も教えているのに優先順位を覚えてくれず、仕事が終わらない」
「成長のために間違いを注意したら泣かれてしまい、伝え方に迷う」
「事前に相談してほしいと伝えても、自己判断で勝手に動いてしまう」
・・・ 等々
こういったお悩みを持っている先輩方のなかには、
“なぜうまくいかないのだろう?”と頭を抱え、自分の責任だと悩んでいらしたり、
“教えることは自分には向いていない”と、あきらめかけている人もいらっしゃるかもしれません。
今は特にコロナ渦でもあり、多くの病院で大勢での食事会などは延期され、以前のように気軽な会話も頻繁にできないことで、
人間関係を円滑にするコミュニケーションの機会が減っています。
例年以上に新人教育をむずかしく感じてもおかしくない状況ですし、あまり思いつめないことが大切です。
日常のコミュニケーションが減っている今、まだあまり仲良くない人からの指摘や注意は、接し方によってはきつい言葉や態度に感じてしまうこともあります。
悪気がなくても些細な一言が相手の心を傷つけてしまい、人間関係にヒビが入ってしまうなんてことは避けたいですよね。
ただ、どんなに注意をしていても、相手の捉え方次第では誤解されてしまうこともあり、信頼関係の構築は簡単にはいかず悩ましいことも事実です。
新人教育のポイントは、変えようとしないこと
そこで、あらためてお伝えしたいのは、「急いで変えようとしないこと」です。
成長を急ぐあまり、思い通りにならないと焦りますし、つい強く変えようと指導してしまいがち。
でも、自分のことであればどうにかなりますが、相手のことで急いでも本人が意識を変えないと実際は解決しないことが多いです。
それなのに、人は相手を変えよう、変えようと急いでしまいます。
相手を変えようとする気持ち、じつはそれが無意識であればあるほど抵抗を生みます。
抵抗を生むとは、自分の思い通りに事が運ばない、場合によっては人間関係がこじれてしまう状態のことをいいます。
変えようとすることは、「今のあなたではダメ。こう変わりなさい」という否定のメッセージに捉えられることもあり、注意が必要です。
当たり前のことに聞こえてしまうかもしれませんが、後輩を変えようとするのではなく、がんばっている彼らを理解しようとする気持ちで関わってみてください。
「困っていることはないか」、
「どのような点がむずかしいのか」等々、
後輩を理解するための声かけ、コミュニケーションをとるだけでOKです。
また、自分の成長って、なかなか気づかないものです。後輩が日々がんばっていることや出来ている事実を伝えるだけでも良いと思います。
何か行動を直したり、改善させることにエネルギーを注ぐよりも、まずは相手に関心を持ち、お互いを理解し合えるような関係性を築くことを徹底してみてください。
指導者というより、良き相談相手になることが先決です。
新人教育の前に心のメンテナンス
そして、何よりも新人教育のために努力している自分自身を誉めてあげてくださいね。
教育係としての責任感から悩みが絶えない頑張り屋さんは特に、「先輩はこうあるべき」と考えすぎていることが多いです。
自分の役割に責任を持つことは大事なことですが、悩みで頭がいっぱいのときは肩の力を抜いて、仕事以外のことをあえて考えたりして心にゆとりを持ってみることも、大事な心のメンテナンスです。
「後輩の力にゆだねよう」としばらく任せてしまうのもいいかもしれないですね。
新人さんたちは今、まだ慣れない環境下で日々頑張っています。
周りに見守る心の余裕がないと、プレッシャーを与えてしまい、助けが必要なときなど気軽に相談できなくなります。
まずは先輩の皆さんが心にゆとりを持ち、笑顔で過ごすこと。
先輩のあり方が何より後輩への教育につながるかもしれません。
頑張りすぎない、ほどよい程度でがんばりましょう!(*^-^*)
レッスン9まとめ
・うまくいかないときはかえようとしない!まず相手を理解すること
・結果、あとから自分の心のメンテナンスが新人教育の肝
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